SNSで話が通じない人が書く文章の特徴と改善方法をライターが考えた

SNS(特にTwitter)を使っていると「この人は話が通じないかもしれない」と感じることってありますよね。
真面目に会話をしているはずなのに、どこかズレを感じる。
皆さんも一度は経験したことがあるはず。
そこで今回は、職業Webライター、つまり日本語を仕事にしている私が「話が通じない文章」の原因を探ってみました。
話が通じない文章の原因
私が考える「話が通じない文章の原因」として、以下が挙げられると考えています。
- 相手の文脈を理解しようとしない
- 文章にまとまりがない
- 語彙力に差がある
1つ1つ解説していきます。
今回は解説の後に、個人的に考えた解決法を書いておきました。
事象の後に書いた解決法は、話が通じていないと感じる側へのアドバイスです。
うまく文章を作れない、という方へのアドバイスは最後にまとめてしてあるので、ゆっくり読んで参考にしてみてください。
①相手の文脈を理解しようとしない
これが1番の原因かな、と感じています。
「文脈を理解できない」というのはSNS上じゃよくある話ですが、解決にはお互いの語彙力や読解力を把握しなければいけない特性上、初対面で問題が起こりやすいと思います。
そもそもSNSは初対面の人が大半な時点(というより初対面の人と繋がるのが一般的な目的)で、こういった差が生まれるのは必然ですが、それでも「うーん…」となります。
下記のツイートが最もわかりやすかったので、引用させていただきます。
ことばが通じない人(2′)文脈的意味を理解しない
例)
A「最近つくづく思うけど、サンタクロースっているよね」
B「何言ってるの。あれはあくまで伝説で…」
※語句がその文脈でどんな意味合いで使われたかを理解しない。Aの言う「サンタクロース」の意味合いをBは理解していません。— 飯間浩明 (@IIMA_Hiroaki) January 5, 2017
この場合サンタクロースは比喩的表現なので、サンタクロースはどうでもいいんです。みんなに伝わるサプライズ的ないい出来事として単語が出ているだけです。神様っているよね、でもOK。
「つくづく思う」が重要なポイントで、ここを深く読んでいないと正しく伝わりません。
これが通じないと例え話全般が通じず、話の幅が広がりません。
例え話というのは、わかりにくい話をわかりやすく伝えるためにあるので、これが伝わらなかったら長々と説明をする必要があります。
解決法と付き合い方
この文章を送った側、要するに話す力がある側の方はもっと簡単な例えをしてみましょう。
一発で飲み込んでもらえない場合、比喩の部分が大きくなりすぎていることが原因かもしれません。
「サンタクロースっているんだね」の部分を削り「まじで神じゃん!」とか「最高!」って言ってみると素直に通じるかもしれません。
文章を分解してみて、変換する必要のある言葉を削るといった具合です。
となってしまうのでそれを避ける。単語を出さない
会話を初めて違和感を感じた後は、相手の語彙や文章力をある程度察知して、文章のレベルを落としていきましょう。
これだけ文章レベルを落としても通じなかった場合は、ミュートでOKかなと思います。
他の方と繋がりましょう。より良いSNSライフのためです。
②文章にまとまりがない
これはたまに遭遇するタイプです。
例を出しますね。
A:先日旅行に行ってきたんですが、そこの郷土料理がめちゃくちゃ美味しかったんです!食べ終わってからレシピを教えてもらって、家で再現しちゃいました笑
B:いいですね私もそういえばこの前旅行に行ったんですが同じ感じでそこの果物が好きすぎて今もネットで取り寄せようとしたんですが人気すぎて売り切れていました
個人的に、この手の文章が1番読んでいて疲れます。
おそらくBの人は悪気があるわけではなく、話したいことをそのまま文章化して送ってきているのだと思います。
こればっかりはいくら話上手な人でも、言語化のトレーニング(文章作成や文字を読む)を怠っていると陥りがちなポイントです。
適切な場所に、句読点を打ちましょう。
文章にまとまりを持たせるためにも、同じ言い回しを多用しないことを意識すると良いですね。
個人的に「おかしく感じるポイント」は以下にまとめました。
いいですね=相手の文章に対する感想や意見などを先に書くことで、読み手の脳がすっきりする。同調するなら感嘆符を使う。
行ったんですが・したんですが=ですが、が2回きていて気持ち悪い。言い回しを変える。
好きすぎて・人気すぎて=上記と同様。言い回しを変える。
この前・今=Aさんが「先日」と言っているので、相手が読みやすくなるように同じ表現を使う。
パッと見ではこれくらい。
修正後はこんな感じでしょうか。
後日、ネットで取り寄せようと調べたら大人気の果物らしく、すでに売り切れていました?
かなり読みやすくなったのではないでしょうか?
このように文章が読みやすくなるだけで、相手への印象もかなり変化することがお分かり頂けたかと思います。
解決法と付き合い方
正直上記のBさんのような文章を送ってくる人は、悪気があって送っているわけではないです。
悪気があってこういう文章を送ってくる人は、初対面ではほぼいないかと思います。そんな人いたらすぐ逃げましょう。
逆に考えて、初対面でこういった文章を送ってくるということは、かなり意欲的に話したいという意思表示とも受け取れます。
現代のSNSで、このように他人と積極的にコミュニケーションを取ろうとする人は稀です。
ストレスがたまらない程度に、うまく返答していきましょう。
私はBさんのような文章を見かけたら、読みながら頭の中で句読点を打ち、内容を噛み砕いて理解しようと試みます。
もちろん最初の時点でストレスに感じたら、即ミュートで問題ないと思います。
③語彙力に差がある
最後に、語彙力に差があると話が通じなくなるということもお伝えしておきます。
具体的には、ことわざや言い回しが通じないといった具合です。
理解力に溢れ、読みやすい文章を作っていても、単純な語彙力の差があるだけで話にノイズが入ってしまいます。
語彙力というのは(一定までは)経験から生まれてくるので、相手が若かったり人生経験が浅いと起こりやすい問題です。
これは、今までの中で最も解決方法がシンプルだと思います。
解決法と付き合い方
語彙力に差がある、と感じた相手との付き合い方は「相手の語彙レベルに合わせて話す」です。
難しいことわざや言い回しをやめて、起こったことをありのままに話すことにシフトしましょう。
ことわざは長々とした出来事を簡略化するのに便利なツールですが、それがわからないと二重で説明を入れなければなりません。
相手がこちらの単語を理解して使い、会話レベルが近くなるということも期待できますが、正直何年かかるかわからない上、そこまでのエネルギーを初対面の人にぶつけようとは思えないです。
ですので、このような人とは語彙レベルを合わせてお話しすることを心がけましょう。
先ほどから書いていますが、少しでもストレスに感じたら、即ミュートで問題ないです。
話が通じる文章を書くためには
もちろん文章というのは、今まで生きてきた経験をフルに生かして書くものなので、ちょっとアドバイスしたくらいでは治りません。
なので、簡単に実践できる改善策をご紹介。
ここまで読んで「自分は話が通じない側の人かも…」と思ったら、以下を実践してみてください。
②自分の文章を書く(なぐり書きでもOK)
③音読して詰まるところに句読点を打つ
以上の手順を踏めば、SNSにおける文章は問題なく書けるようになります。
相手の文章を理解する、という点についてですが、相手がどんなことを思ってそのツイートをしたのかを少し考えましょう。
嬉しかったのか、悩んでいるのか、悲しんでいるのかをざっくり理解できれば大丈夫です。
そして、自分の文章を書く。
ここは①で理解した相手の感情に、自分の感情や答えを載せて文章にするだけです。
③で編集するので、なぐり書きでもOK。
最後の③。
それを音読して、読みにくいところに句読点を打ってください。
もちろん実際に音読するのではなく、頭の中で読んでみて、です。
一文における「、」の最大個数は3個くらいと言われています。
これを超えるようであれば「。」で2つ目の文章を作りましょう。
作った文章を読み直して校正していく、というのはWebライターもやっていることです。
以上の3ステップをやっておけば、相手が文章を読んでおかしく感じることは少なくなると思います。
最後に
とは言っても、文章力って自分の人生経験が直に反映される場所ですので、人それぞれ差があるのは事実です。
なので、自分と相手が話しやすいポイントを見つけて、そこにすり合わせていくので最も良い方法かな、と思います。
SNSは文字数が少ないことも相まって、相手に自分の考えを理解してもらえないことが多いです。
だからこそ、極力読みやすい文章を作り、どんな人が読んでもある程度は理解してもらえるように心がけていきたいですね。
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